アメリカは東部、マサチューセッツ州の一画にその街はあった。
ニューカム。かつては漁港の街としてにぎわったこともあったのだが、いまはなぜか活気がない。街並みに何かどんよりとした重苦しい雰囲気が感じられる。
そんな192X年の、ある冬の寒い日のこと、住人たちは見知らぬ男の来訪を知った。細面の東洋系の顔だちは、それ自体東部のこの田舎では人目を引いたが、男のたずねまわっている場所を耳にして、人々はますます口を開きたがらなかった。
ウェザートップ館のことだって?
街のはずれに建つこの館の住人は、以前から街とあまりつきあいがなく、近頃はその住人もどこへ去ったのか、荒れ果てた無人の館と化していた。しかし、その無人のはずの館に何か奇怪なものがいるという噂もある。
真顔でこうした話を聞き回り、街の小さな図書館で何か古い文献を漁っていた青年は、ある日、大きな荷物を背負って、その館の方へと消えていった。
人々がそうした出来事を忘れかけていた矢先、恐るべき事件が起った。“幽霊屋敷へ探検に行くんだ”と、親の叱言もきかずに、出かけていった腕白ざかりの子供たちが、館のすぐ外で惨殺体となって発見されたのだ。郡の保安官たちの捜索により、犯人はこの館で雨露を凌いでいた浮浪者か変質者のしわざだろうということになったが、それにしては死因に妙な点がありすぎた。死体はバラバラにされたり、無惨にくいちぎられたりしていたが、その歯形はとても人間のものとは思えない。イヤ、動物とすら思えないのだ。また、死体に付着していた奇妙な粘液を分析した検死官も、ただ首をひねるばかりだった。
幽霊屋敷に殺された!?
この怪事件はたちまちラジオで報じられ(とは言っても、ボストン一帯の東部地方のみだが)、物見高い連中がいっとき館に押し寄せた。
しかし、白日の下、警察の再捜査によっても新たな手がかりは発見できず、やがて押し寄せた人々は潮のひくごとく散っていった……。
館は以前に戻った。と、同時に街に戻ってきたものもある。どんよりとした不気味な雰囲気。そして、目つきの鋭い何人かの人々。彼らこそ「ゴーストハンター」と呼ばれる者たちである。子供を殺された親たちから依頼された探偵や特ダネをねらうジャーナリスト、あるいは、素人研究の成果を試し、名を売りたいと考える科学者にディレッタント(研究家)、そして、何ものかに無意識に呼び寄せられたような霊能者たち。彼らは、ニューカムの街で用意を整えると、誰にも知られることなく、ウェザートップの館に向った。
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メーカー名 | ハミングバード |
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開発元 | ハミングバード |
英語表記 | DIABLE DE LAPLACE |
機種 | MSX2/2+/R |
発売日 | 1989年 4月 15日 |
価格 | 7,800 円 |
ジャンル | アドベンチャー ロールプレイング |
メディア | FD 3.5" 2DD ( 1 枚 ) |
閲覧数 | 13,233 回 |
人気ランク | 100 ポイント |