偉大なる大魔道士グレイロードは、愛弟子のセロンと共にパワージェムの探求を行っていた。目的は、パワージェムに秘められた力の開放である。だが、不幸にもパワージェムを発見後、秘められた力を解放するための呪文を間違い、宇宙の爆発という大惨事を引き起こす。
全ての均衡が崩れ、闇と混沌だけが世界を覆った。
大魔道グレイロードはその事故で秩序の「ロード・リブラスルス」と絶対悪の「ロード・カオス」という2つの思念体へと分離してしまい、愛弟子のセロンもまた実体を失う。
絶対悪となってしまったロード・カオスは、世界の破滅へと導こうと、究極の力であるパワージェムをダンジョン内で探し始めた。それに対する秩序のロード・リブラスルスは、カオスを阻止しようと数々の勇者をダンジョンに送り込むが、希望空しく全滅してしまう。
こうして、後の希望はセロンに託された。
死んでしまった24人の勇者をセロンが生命を吹き込み、ロード・カオスよりファイヤースタッフを取り戻すのだ。
3DダンジョンRPGに、初のリアルタイム性を盛り込んだ歴史的作品。
移動や戦闘も全てリアルタイムであるため、伝統的なダンジョンRPGの腰をすえたゲーム運びではなく、スピーディでスリリングな展開となっている。ダンジョンを徘徊するモンスター達はプレイヤーの意思とは別に、刻々と過ぎる時間と共にパーティを襲いかかる。剣を手に取り戦うことも、呪文を唱えることも、罠を外す事も全てリアルタイムなのだ。その場その場に応じた迅速な判断が、ダンジョンを制覇する重要な鍵となる。
また、食事の概念も取り入れられており、定期的に食べ物や水を補給しなくてはならない。宝箱の中やダンジョン内に落ちている物の他、倒した後で食料となりうるモンスター(例えば植物系のモンスター)もいる。
そして、ダンジョンマスターの特徴の1つにスキルがある。このスキルは、ダンジョン内の戦闘や行動で訓練することが可能だ。例えば、身近なアイテム(棍棒やたいまつ)をモンスター等に投げつけることを繰り返すと、俊敏性が上がったりする。他にも、剣を振り続けると「突く」「刺す」「切り下す」等の多彩なアクションも可能となる。行動の全てが成長に繋がるため、あらゆる行動がほとんど無駄にならない。
罠に関しても面白い試みがされている。例えば、開閉する鉄格子にモンスターを誘い込み、逆に閉じ込めたり押しつぶしたりも出来る。まさに、ダンジョンの生き残りを掛けたサバイバルである。
トータル的に非常に自由度と完成度の高いゲームであり、今でも根強い人気を誇っている。余談だが、近年フリーウェアのクローンゲームとして遊ぶことも出来る(ダンジョンマスターRTC)。
[ MOUSE ] | コマンドの選択と決定。 |
メーカー名 | ビクター音楽産業 |
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開発元 | ビクター音楽産業 |
ライセンス元 | エフティーエル・ゲームズ |
英語表記 | Dungeon Master |
機種 | X68000 |
発売日 | 1990年 1月 26日 |
価格 | 9,800 円 |
ジャンル | ロールプレイング アクション |
メディア | FD 5.25" 2HD ( 2 枚 ) |
付記 | 海外移植作品 |
閲覧数 | 16,129 回 |
人気ランク | 610 ポイント |