赤髪の剣士アドル・クリスティンは、生涯にわたり100冊以上もの冒険日誌を残されたと言われている。その伝説の幕開けがこの「イース」である。
当時17歳のアドル・クリスティンは、プロマロックの港町で奇妙な噂を耳にする。
それは港から見えるエステリアの島が呪われていて、近づく船を必ず嵐が襲うというものだった。
時を同じくして、エステリアに大量のモンスターが突如現れ、各村々を襲っているという噂も耳に届く。かつては神々の国と詠われた美しい国エステリアの影はもうない。
冒険心旺盛な彼は、その謎を解き明かすべく単身エステリアへとその一歩を踏み出した。
“ 何かに導かれて この町にやってきたアドルは
たどりついたこの町で彼は 自らが変様する鍵を
得られるのではないかと思っていた
銀鉱で賑わっていると聞いたその町は 異様に静まり返っている
アドルは得体の知れない緊張を覚えながら その町に入っていった ”
上記はX68000版のオープニングの文章である。
冒頭から、本筋のイースとは違う異様な不気味さを漂わせており、従来のイースとは完全に一線を画している。セリフまわしに「精霊の加護」という言葉が多用されている事においても、世界観を意図して変えようとしていたように思える。
独特な雰囲気もさることながら、オリジナルからのかなりの変更がされている。メッセージの全面刷新。マップの一部変更・カット。雑魚キャラのグラフィックや戦闘パターンの一新。などなど、数をあげればきりが無いほどだ。
また、小クエスト(取引所のアイテム売買など)がカットされているため、ストーリーに関して大筋の展開には変わり無いが、簡略化された感がある。
ゲームシステム面においては高解像度・多色による繊細な画像、ハードウェアスムーズスクロール。スプライトを多用したスピーディーな動きやラスター効果などの派手な演出。X68000のハードウェアの特性を活かした力作でもあった。
特に、サウンド面においては磯田健一郎(なぞいちけんけん)プロデュースのもと、原曲のアレンジを行ない、メイン・ステレオFM8音、リズム・ADPCM1音による聴き応えのある仕上がりをみせた。
発売当時、グラフィックや全体的なイメージがあまりにも従来のイースとかけ離れていたため(特に登場人物達があまりに怖すぎるため)「イースの黒歴史」や「電波版イース(二重の意味で)」とも呼ばれていた。
良い意味でも悪い意味でも、我々の知るイースはどこにも無い。
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メーカー名 | 電波新聞社 |
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開発元 | 電波新聞社 |
ライセンス元 | 日本ファルコム |
英語表記 | Ys |
機種 | X68000 |
発売日 | 1991年 7月 19日 |
価格 | 9,600 円 |
ジャンル | ロールプレイング アクション |
メディア | FD 5.25" 2HD ( 2 枚 ) |
閲覧数 | 39,973 回 |
人気ランク | 100 ポイント |